デスマスク+ロヴィーノ(SEIYA+APH) | 方舟機関

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デスマスク+ロヴィーノ(SEIYA+APH)

<!−−クロスオーバー&ご都合復活設定−−>



「デスマスク、これは黄金聖闘士の誇りはおろか聖域の威信がかかった重大な任務です。必ず成功させてくださいね?」
「アテナの名に傷を付けることは許されん、けして先方に粗相の無いように」
にっこりと人を食った笑みと、相変わらず胡散臭い仮面に見送られ、遠路遥々(と言っても対岸だが)欧州は永遠の都ローマにやってきたはずなのだが。

少しばかり視線を落とさなければならないのはデスマスクより頭半分低い身長の所為だ。長い前髪で見えにくいが、形のいい眉は顰められ、輝かしいシトロンの瞳に宿る眼光も鋭い。への字に攣き結ばれた上品な口許すら、仏頂面に美しさを装飾するのだが、『天と地のはざ間に輝きを誇る美の戦士』を毎日のように拝んでいる身としては惚れ惚れするよりも辟易してしまう。
あからさまに人と会話する気のない然とした小綺麗な男が、今回の依頼主、だと聞く。23歳のデスマスクと比べても、まだ幼い顔立ちながら、彼が政府高官・王侯貴族以上の超VIPということは聖域へのコネクションを持っていたことで既に証明されている。
今回の仕事は、護衛。まぁそれ以外に聖闘士にできる対外的な仕事なんてないのだが。因みにここはダ・ヴィンチ空港のフロントである。パスポートはいらないんだから、どうやら海外ではないらしい。デスマスクにしてみればそんな場所ならテレポートで一発飛んだ方が速いのだが、旅に闇雲に時間をかけるのは嫌いではない。
「おい、」
初めて、声を聞いた気がする。立ち止まって、半歩後ろにいるはずの声の主に振り向けば、突き付けられる紙切れ。
「行き先も知らねぇ癖にどこ向かおうとしてんだよ」
「国内だろ?とりあえずAターミナルに行きゃ問題ねーだろうよ」
見れば、チケットである。舌打ちは聞かなかったことにして、押し付けられたそれを摘み、言われた通りに行き先を確認してみれば、ひゅぅ。思わず口笛を吹く。
なるほど、数ある聖闘士の中からデスマスクが選ばれたはずである。
「おいおい兄チャン、マフィアに手を出すつもりか?」
「察しがいいな」
「そりゃシチリアに危険なんざ、奴ら以外いねーだろうよ」
いつの間にやら立ち位置は逆転していて、依頼主が先導するように前を歩いているのだった。どうにも、旅慣れているらしく、電光掲示板にも目も暮れず、下を向きながらも、歩みに迷いは無いように見受けられる。

×××××航空ローマ-パレルモ便、せつないことにエコノミークラスである。隣に座るのが小洒落たミラノ娘でなく横柄なローマ男なのが、尚更涙を誘う。
そこまで来て漸く、依頼主の名前も知らないことに気付いた。声をかけるにも「依頼主」では明らかに不審だし、響きも語呂も悪い。呼ぶだけで舌も甘くなるような愛らしい名前を野郎に期待出来ようもないが、この際我慢しようではないか。
「アンタ、名前は」
「ロヴィーノ・ヴァルガス」
「存外普通だな」
もっと偉そうなのかと思ってたぜ。からかうような口調になるのは習性だった、デスマスクにとっての人とのコミュニケーションは相手を嘲弄することから始まる。
それに対して一瞥したのみで、
「手前程じゃない」
とは。
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